大変だと思われがちな自然素材のメンテナンス。実はとっても簡単なんです。

自然素材の家の価値を伝えたい、ナチュールホームの高橋 普佐男です。

先日、弊社ショールームにて自然素材のメンテナンス講座を開催しました。

今年度に新築やリフォームをさせていただいたお客様にご参加いただきました。
昨年から始めたこの講座、とても好評なんです。

自然素材ってメンテナンスや日頃のお手入れが大変だと思っていませんか?

実はそんなことは全くなく、方法を覚えれれば誰でも簡単に補修できるようになるんです。

講師を務めてくれるのはスイス漆喰のカルクウォールや自然塗料リボスなどのエコ建材を取り扱う商社、イケダコーポレーションの射場さんです。

塗り壁の模型を使って実際の補修方法を丁寧におしえてくれます。

例えば、よく起こりやすいのが塗り壁にできるひび割れです。
特に多いのが「入隅(イリズミ)」部分のひび割れ。

入隅は収縮の力が働きやすい場所で、必ずと言っていいほどひび割れが起こります。

特に冬期は空気が乾燥するため、壁の中の柱や梁などの木材が縮み、表面の仕上げ材が割れたりひびが入りやすくなるのです。

ショールームにも何カ所か入隅のひび割れがありますので、今回は実際にそれを補修してみました。

使用するのは補修用の漆喰とハブラシ。
漆喰をハブラシ付けて軽くこするだけでOK。

これだけでひび割れが目立たなくなりました。

その他に多いのが塗り壁の出隅(デズミ)という角の部分の欠けです。

掃除機を当てたり、子供がものをぶつけたりと、何かと欠けやすい場所です。

ここは補修用の漆喰とスポンジを使用します。

水で十分湿らせてから、欠けた部分に指やヘラで漆喰を塗り、水を含ませたスポンジで形を整えます。
あとは時間がたてば自然に固まってくれます。

ね、簡単でしょ。
自分でもできそうですよね。

その他、平面部分にできた細かいひび割れのご相談もよくいただきます。

これも冬期の乾燥時期に発生しがちですが、原因はやはり下地の木の収縮です。

塗り壁のすぐ下には石膏ボードが貼ってあり、下地の木が収縮すると、それに追随できない石膏ボードのジョイント部分が引っ張られて、表面にひびが入るのです。

この場合の補修方法は、補修用の塗り壁材を指やへらを使用して埋めて、スポンジを使ってぼかします。

これらの補修方法は、自然素材の塗り壁でしたら漆喰でも珪藻土でも何にでも使えます。

ただ、ひび割れが起きたらすぐに補修すればよいというわけではありません。
ぼくが自宅で経験した失敗例を挙げておきます。

冬期の乾燥で発生したひび割れを補修したら、湿度の高い夏期に自然に元に戻ったため、補修した部分が盛り上がって、かえって目立ってしまいました。

そうなんです、夏になるとひび割れが消えるんです。
細かいひび割れは、無理に直さないほうがいいですね。

柱などの木材の乾燥収縮は毎年起こりますが、新築後2~3年で大きな動きはなくなって落ち着いてきますので、補修を行うのはその後のほうが無難です。

ぼくは塗り壁に少々の傷がついたり剥がれたりしても、あまり気にしないようにしています。

というか、そもそも自然素材の内装って傷ができても気にならないんですよね。

塗り壁の中でも漆喰のメリットはとても多いので、少しづつブログで紹介していきます。

それから自然素材のメンテナンスで塗り壁の次に質問の多いのが無垢フローリング。
こちらも自分で簡単に補修ができますので、こちらもまた後日メンテンンス方法をご紹介します。

メンテナンス講座のあとは、お子さんたちと一緒に簡単なDIYを行いました。
現場で出た端材で小物の家づくりです。

親子で楽しんでもらえました~♪

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

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プロフィール
プロフィール 高橋普佐男
岐阜県羽島市の工務店、ナチュールホーム株式会社の代表取締役。

幼いころから家が原因のアレルギーに悩まされ、10年前に建てた自宅は家族が健康に暮らせる家に。使うほどに味わい深くなるものが好きで、家も同じ考えです。無垢の木・漆喰・塗料・鉄・石などの天然素材を上手に活かしたオリジナルの家を造っています。

妻と小学生の娘と息子の4人家族。家づくりに関する楽しい話からコアな話、暮らしを楽しむ方法などをお伝えしていきます。 一級建築士・シックハウス診断士・VOC測定士。